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都橋(みやこばし)
神田川に架かる140の橋の12番目は都橋です。
都橋の外観。
おお、写真中央に鯉が2匹泳いでいる!!
都橋の名前を聞くと、平安時代の歌物語(うたものがたり)の一つ「伊勢物語(いせものがたり)」の「東下り(あずまくだり)」中の在原業平(ありわらのなりひら)の歌、
「名にし負はばいざ事問はむ宮こ鳥わが思ふ人はありやなしやと」
が心に浮かんできます。
もともとは隅田川の「言問橋(ことといばし)」の所以(ゆえん)となった歌ですが、都の中心から少し離れたところで「都橋」という名前を聞くと、どうしても、都を追われて東国に下った在原業平の「そのような名前なのだから質問しよう、都鳥よ。私が愛しいる都の方は健在か?」というこの歌を思い出すのです。
シンプルな都橋の橋名札。
次回の改装時には立派な橋名札になりますように祈念いたします(笑)
この時に業平が見た「都鳥(みやこどり)」とは、伊勢物語によれば、
「白き鳥の嘴と脚と赤き、鴫(しぎ)の大きさなる、水のうへに遊びつつ魚をくふ。京には見えぬ鳥」
と書かれており、現在の「ユリカモメ」のことではないかと一般的に言われています。
これには異説もあり、「ユリカモメは「腹部を除いて黒い」という反論もありますが、ユリカモメは夏羽は東部が黒褐色であるものの、冬羽は東部が白いのが特徴であり、冬の渡り鳥として日本に来る鳥であるから、「白き鳥」が「ユリカモメ」であっても決して矛盾ではなような気がします。
ちなみこの「ユリカモメ」が京都鴨川付近で見られるようになったのは、ごく最近のことらしく、「京には見えぬ鳥」という点もこの「ユリカモメ」にぴったり来るような気がします。
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