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面影橋(おもかげばし)
神田川に架かる140の橋の108番目は面影橋です。
面影橋の外観
桜がいっぱい咲いています。
橋の概観の撮影スポットが無かったのでこんな写真になりました。
面影橋は「俤橋」とも書き、古来から「於戸姫(おとひめ)」の伝説で知られる橋である。
伝説の内容は次のようなものである。
戦国時代に於戸姫という名前の美女が落ち武者と暮らしていた。
あるとき一人の男がこの娘を誘拐したところ、娘が失神し、それを死んだものと思って置き去りにする。
通りがかった杉山三郎左衛門(すぎやまさぶろうえもん)という男が、自宅に連れ帰り、近くの小川氏の娘として育てたが、小川氏の友人が娘の余りの美しさに小川氏を殺害して娘を奪おうとするも、娘がその友人を殺害。娘は自分の美しさを恨んで、黒髪を切り落とし、そのまま神田川に身を投げたという。
村人達はその娘の死を哀れみ、橋からその面影を偲んだことから面影橋の名前がついたというのである。
「江戸名所図会(えどめいしょずかい)」では「姿見橋(すがたみばし)」の名で紹介されている橋である。
橋の北側には太田道灌(おおたどうかん)に関係する「山吹の里(やまぶきのさと)」の碑が建っている。
面影橋から北には高田氷川神社(たかだひかわじんじゃ)がある。下落合にも氷川神社があるが、高田神社はスサノオノミコトを祀る「男体の宮」、下落合の氷川神社がその妻である「稲田姫命(いなだひめのみこと)」を祀る「女体の宮」といわれ、二つ併せて「夫婦の宮」と称したらしい。
ちなみに神社に祭っていある祭神が男の神様か女の神様かは、神社の屋根の上の逆V字型に飛び出た木(千木 ちぎ)の形を見れば一目瞭然である。
千木の先端部が水平に切断されていれば女の神様、鉛直に切断されれば男の神様である。
とはいえ神社をいくつか合祀した場合には、神様が何人もいらっしゃるわけで、全てがこれで説明できるわけではないが、目安にはなるだろう。
面影橋の伝説や山吹の里の伝説、由緒ある神社に囲まれたこの橋の界隈は昔から桜の名所としても名高い。
お花見のついでに周囲を散策してみるのもいいかもしれない。
面影橋の親柱
面影橋の由来説明パネル
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